空前のクラフトビールブームともいわれている現在、数多くのブルワリーから、次々と新しいビールが登場しています。
ビール選びに迷った時は、審査会で受賞したビールがおすすめです。
美味しいお墨付きを得た、話題の受賞ビールを紹介します。
目次
代表的なビールの審査会
ビールの審査会は、アジアに特化したものから世界規模のものまでさまざまです。
毎年のように多くの審査会が開催されていて、美味しいビールづくりを目指して、世界中のブルワーが腕を競っています。
どの審査会も、ビアスタイルごとに賞が設けられ、厳しい審査が行われます。ここでは、世界・アジア・日本規模での代表的な審査会を見ていきましょう。
ワールド・ビア・アワード
ワールド・ビア・アワード(WBA)は、イギリスのパラグラフ・パブリッシング社が、2007年から毎年開催している、世界的なビールの審査会です。
ビールを大きなカテゴリーに区分し、さらに細かいスタイルに分けて審査を行います。
ビールの世界大会のようなもので、各国の代表を決める予選からはじまり、3ラウンドの厳しい審査を経て、10カテゴリーの「World’s Best Beer(ワールドベスト・ビール)」が決定されます。
日本のクラフトビールでも、WBAを毎年受賞するような実力派ブルワリーがいくつかあります。
世界50カ国以上から3,000銘柄以上ものビールが出品されるなかでの厳しい戦い。WBAの受賞ビールは、世界が認めた味とも言えます。
アジア・ビアカップ(旧ジャパン・アジアビアカップ)
「アジア・ビアカップ」は、1998年から日本地ビール協会が開催している審査会です。
日本およびアジアで生産されているビールが対象で、日本地ビール協会が定める「ビアスタイル・ガイドライン」を基準とした評価を行い、12のカテゴリーごとに、金・銀・銅賞を決定します。
審査ビールの参加国は、日本をはじめ、オーストラリア、中国、韓国、台湾、タイ、ベトナムなど、有名なビールブランドがある国や、クラフトビールブームが起きている国が中心です。
アジア各国から審査員を招き、審査を通じたビールの国際交流も行われています。
アジア・ビアカップで受賞したビールは、他の世界的な審査会でも良い成績をおさめることができるとも言われているそうです。
JAPAN GREAT BEER AWARDS
「ジャパン・グレートビア・アワーズ(JGBA)」は、日本地ビール協会が毎年開催する、日本国内で醸造されるビールに特化した審査会です。
名称にある「グレートビア」とは、「バランス」「アフターテイスト」「状態」の3点ともに優れていて、かつ飲む人の心に強く残る「魅力」を秘めたビールのこと。
ビアスタイルごとに審査を行ない、他のビールと比較するのではなく、そのビール単体の魅力を評価して、所定の点数を獲得したビールに賞が授与されます。
受賞する銘柄数に上限がないことも、JGBAの特徴です。
造り手のチャレンジ精神やビールに込めた想いなども、評価ポイントになっているそうで、受賞ビールには、数年以内に開業した新規ブルワリーの名前も多く見られます。
おすすめの受賞ビール5選
おすすめ①:【胎内高原ビール】アルト
胎内高原ビールの『アルト』は、「ワールド・ビア・ワード2015」アジア金賞を受賞したビールです。
アルトとはドイツ伝統の歴史のあるビアスタイル。
濃厚な麦芽の風味と、後を引くホップの苦味、クリーンでみずみずしい味が特徴で、一度飲んだら「やみつき」になる琥珀色のビールです。
肉料理、チーズやサーモンとの相性が良く、一緒に合わせると口の中でスモークしたような風味も楽しめます。
胎内高原ビールは、新潟県北部の胎内市が旧黒川村時代にはじめた本格的な地ビール醸造所。本場ドイツからマイスターを招聘し、ジャパニーズスタイルのビールづくりを行なっています。
おすすめ②:【NORTH ISLAND BEER】IPA<インディアペールエール>
NORTHISLAND BEER(ノースアイランドビール)の『IPA』は、「アジア・ビアカップ」で、2008年・2009年と連続金賞を受賞したビールです。
ビアスタイルは人気のアメリカンスタイルIPA。
柑橘系の爽やかな香りのアメリカンホップを贅沢に使用し、鮮烈な香りと強い苦みが特徴的。
クセになったら止められない魅力のエールビールです。
ジンギスカンなどの肉料理とも相性抜群!北海道江別市にあるノースアイランドビールは、地元素材を使ったこだわりのクラフトビールで、いくつかのビール審査会で受賞歴を持つ実力派ブルワリーです。
>>【NORTH ISLAND BEER】IPA<インディアペールエール>
おすすめ③:【VectorBrewing】ねこぱんち~NekoPunch~
Vector Brewing(ベクターブルーイング)の『ねこぱんち』は、「ジャパン・グレートビア・アワーズ(JGBA)2019」で金賞を受賞したビールです。
ビアスタイルは「ウィートセッションIPA」。ライトボディーでアルコール度数が低めのセッションIPAに、小麦を入れてより飲みやすくしたスタイルです。
苦みが抑えられ、フルーティーで飲みやすさ抜群!IPAよりパンチ力はちょっと弱めの「ねこのパンチ」ぐらい、という名前のビールです。
ベクターブルーイングは、浅草橋と新宿に醸造所を持ち、2019年のJGBAでは、3種類のビールが金賞を受賞しています。
>>【VectorBrewing】ねこぱんち~NekoPunch~
おすすめ④:【NikkoBrewing】THE NIKKO MONKEYS PALE ALE
Nikko Brewing(ニッコーブルーイング)の『THE NIKKO MONKEYS PALE ALE』は、「ジャパン・グレートビア・アワーズ2020」ボトル・缶部門:アメリカンスタイル・ペールエールで金賞を受賞したビールです。
醸造所の立ち上げからわずか2年弱での受賞!アメリカ産ホップのシムコーとシトラを贅沢に使用し、パッションフルーツのようなアロマとフレッシュな柑橘系のフレーバーが爽やか。
アルコール度数4%と低めで、飲みやすい一杯です。栃木県日光市にある醸造所では、自分たちの手で拡大培養した酵母と奥日光の水で、こだわりのビールづくりを行なっています。
>>【NikkoBrewing】THE NIKKO MONKEYS PALE ALE
おすすめ⑤:【 ONE’s BREWERY 】 KLS/けるしゅ
ONE’s BREWERY(ワンズブルワリー)の『けるしゅ(KLS)』は、「ジャパン・グレートビア・アワーズ2020」で金賞を受賞したビールです。
ケルシュとは、ドイツのケルン地方発祥のビアスタイルで、すっきりとした口当たりとわずかに香る華やかさが特徴的。
アルコール度数4.5%と軽く、どこまでも飲めてしまうような味わいのビールです。ワンズブルワリーは大阪市西区にある醸造所。
フラグシップ商品は、この「ケルシュ」です。日本でここまでケルシュに特化したブルワリーは、他にないと言われるほど。
金賞を受賞したケルシュで、究極のドリンカビリティが体験できます。
まとめ
いま流行のクラフトビールは、地域の活性化にとどまらず、美味しさに磨きをかけて、こだわりを持ってつくり続ける、まさにクラフトマン(職人)の手によるビールです。
日本では、ヴァイツェンなどの定番のビアスタイルにも、金賞ビールがたくさんあります。
クラフトビールの販売サイトでは、商品情報にも審査会のロゴが輝いているので、すぐに見つけられるでしょう。
ぜひ、お気に入りのビアスタイルから、美味しさのお墨付きである受賞ビールを試してみてください。
クラフトビールといっても種類が豊富にあり、ホップの苦味や香りがクセになる「IPA」や、コクの深さが日本人に合う「ペールエール」などさまざまです。
売れ筋ランキングでは週間ランキングや、クラフトビールの種類別ランキングが分かり、最近のトレンドが把握できます。これまで知らなかったクラフトビールに出会え、嬉しい発見ができるはず。
またどのビールが自分好みなのかイマイチわからない方のために、「飲み比べセット」をご用意しました。きっとあなたのお気に入りの味が見つかりますよ。